☆…になりますので15歳未満の方はご遠慮ください。
私は部屋でシャワーを浴びていた。
最終試験会場到着まで少し時間がある。
みんなは図書室で筆記試験の為の勉強をしている。
ないのになー筆記試験
ふと誰かが部屋に入ってくる気配に気づいた。
「キルア?」
「何で俺ってわかったんだよ。」
キルアは悪戯がばれた子供のような声だった。
「だってクラピカとレオリオならノックするし、ゴンなら入ってくるなり呼びながらさがすかなと。」
「ふ~ん。ヒソカなら?」
「ヒソカ??なんでそこで出てくるんよ(笑)」
笑いながらシャワー室から出ると、少し機嫌の悪そうな顔でベットに座っていた。
「何かこそこそしゃべってるじゃん。仲良さそうにさ。
呼び方も変わってるし。」
「あ~。うん。ちょっといろいろあって・・・。今は言えへんけど言える時になったらちゃんと話す。」
私は濡れた髪を拭きながら、とりあえずキルアの隣に座った。
「なんだよそれ。それならせめて俺の視界に入る所ですんのやめてくんないかな。」
「えっ?」
「見てるとイライラすんだよ。」
「ん~。もー最終試験だけやし直接話す必要はなくなるから大丈夫やけど・・・。」
「だけどなんだよ。」
「きっとこの先ヒソカとは何かと関わる可能性が高いって言うか・・・。」
「はぁ!?何だよそれ!やっぱり意味わかんねーよ!!」
「う~。ごめん。」
謝った瞬間またもやあの日の様にキルアに押し倒される。
キルアの気持ちがわからなくもない。だから私は抵抗しなかった。
まっすぐキルアを見上げる。
「馬鹿だと思ってるぜ?
この先こーやって誰かにヤキモチ妬いてイライラすんのかと思うとゾッとする。」
「う~~。そー言われるとつらいものが・・・。」
思わず言葉を濁してしまう。
キルアの不安な気持ちもヤキモチも手に取るようにわかる。
私だって一緒だ。
「何でだと思う?」
「何でって、歳の差?まだ会ったばっかりやから?」
「違う。」
やばい!絶対この目はやばい!
キルアの私を見下ろす目が熱っぽい。思わず飲み込まれてしまいそうな程。
思わず私が理性との格闘を強いられる。
「菜々実。諦めて俺の物になってよ。じゃないと俺・・・。」
今まで見たことの無い様な、今にも泣いてしまいそうな切ない目に私は何も答えられなかった。
頭の中で警報の鐘がなる。
それでも私は身動きがとれない。
しっかりベットに縫いつけられた腕を振りほどく事も出来るのに。
ゆっくりと落ちてくるあまりにも優しいキス。
徐々に深くなっていく。息をする間もないほどに。
唇が離れたと思ったら首筋へと落ちていく。
ガウンの腰ひもにキルアの手が伸びるて勢いよく引きぬかれる。
こんなに不安にさせてしまうなら、あんな顔をさせるくらいなら、いっそこのまま。
キルアはそのまま胸へ顔をうずめていく。
ここまで来たらもー自分でも止められない。
ふと放された腕をそのままキルアの首へと絡めていく。
ただお互いがお互いの存在を確かめる様に触れ合っていた。
★☆★☆★
ガチャッ!!
「菜々実、キルア知らない!?」
突然ゴンが私に話しかけながらドアを開けた。
「キル・・ァ・・?」
ゴンが私たちを見て固まる。
「ごっごっご!!ごめんなさ~い!!!!!」
そう言って真っ赤な顔をして廊下へ飛び出して行った。
一瞬にして我に返る。
「マジかよ!?今ゴンの奴完璧にみたよな?」
キルアは心底困ったように頭を掻きながら私を見下ろす。
「う、ううう・・・。
ありえへん。絶対ありえへん!!!!」
思わず叫んでそのままいそいでガウンを羽織る。
「折角いいとこだったのに。
ちぇっまたお預けじゃん。」
「いやいや、そう言う問題か!?ゴンどーすんのさ!!」
「落ち着けって。ほらこっちこいよ。」
興奮して焦る私をキルアはなだめながらベットに腰かけて膝を叩く。
私は諦めてキルアの膝の上に座ろうとすると腕を引かれて向かい合わせの状態で座ってしまった。
「ちょっと!」
「ゴンには俺からちゃんと話しとくよ。」
「でも・・・。」
「大丈夫だって、別にやましいことしてるわけじゃないし。」
「十分やましいんですが・・・。」
「最後までしてねぇんだから良いじゃん。俺的には全然よくないけど。」
思わず顔が赤くなる。
「ゴンの事は任せる・・・。
でも私どんな顔したらいいか・・・。」
「普通にしてろよ。
見られなくてもどっちみちばれてたと思うし。」
「へ?何でばれるん?」
「さーね。それよりお前そろそろ着替えたら?」
「それもそーでした。」
私はシャワー室に服を着替えに行って鏡を見て驚愕する。
「何これ~~~!!!????
キルアの馬鹿!!!!!!」
首や胸元に赤い花が散らばっていた。
ドアの向こうではキルアが満足そうに笑っていた。